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半田の老舗酒造から

杉板の羽目板と漆喰  街並みの質感

半田は古い街並みが残る 歴史ある町である。古い町には酒造がつきもの 半田も例外でなく 大規模な木造建築が大切に今でも現役で利用されていて街並みの中でひときわ目立つ存在だ。

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この手の木造建築は 杉の羽目板と漆喰塗 屋根は当然日本瓦葺きというのが定番である。

新建材華やかりしこの時代 古いこういう仕様が派手にも贅沢にも見えてしまう。羽目板の黒の塗装はタールだろうか。蒲郡市内にまだわずかに残るガラ紡工場らしき工場も大方こういう杉の羽目板にタールである。艶がないのでそうではないかもしれない・・・・・・・・。

つい最近まで黒の外壁それもガルバリウム鋼板張りが流行ってたがこの金属的な薄物の質感よりは柔らかさがあっていいと思うが 防火上、維持管理上の問題からたやすく採用するのも難しくなっている。自然素材がなんでもいいというわけでもなく それ相応の欠点もある。

ただ時間とともに味わい深く 別の美しさ--情緒--を街並みに提供してくれる。戸建てのニュータウンの中を走ると雰囲気は明るいけれど なにかもの足らない、どうもワザとらしいというかある一種の息苦しさを感じてしまう、商業的既製商品の延長としての外壁材とそのパターン模様の連続・・・・・・・。

一様なアルミフェンスが敷地を区切り、玄関先にはワンパターンの同じような植樹。門扉やポスト・・・・・。カーポート。

古い街並みや下町の路地が落ち着いた雰囲気があるのは、古えからの時間の蓄積とともに、人の温もりと生活感漂う暮らしのパーツがそれとなく馴染んでいる風情があるからだ。


外部に使われる素材は過去においては限られた自然素材でしかなく、それに対して現代は建材も社会の変化に応じて多様化した。人はそれを楽しむことができるようになった。

しかし、その多様化するなかでなにか肌に合わないなにかを感じるのはなぜなのだろうか・・・。ある一種の画一的な佇まいは日常空間をすら商品化してしまう空気が漂い、乾燥した人間関係を露わにしているかにも見える-------・。

向こう三軒両隣り---かつての日常空間も今は人息れが気になる現代の生活・・・・・・適度な距離感って難しい。外壁のサイディングのような厚みと質感に似た人感覚が主流となって久しい、テレビのコマーシャルで威風にも満ちた表情で見上げる家の外壁に杉板や漆喰の壁はない・・・・・。

西欧の石やレンガ タイルで覆われた町や村の風景を見るたびに 日本の街並みとの厚さの違いに日本の住宅産業の繁栄、その光と影を見る想いが重なってしまう。
by zou337 | 2012-08-06 10:00 | Comments(0)
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